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内藤:この『ハイドライドミュージアム』ってのは何が入ってるんですか? −:当時の雑誌記事とかをスキャンしてそのまま読めるようになってたり、発売機種のデータが掲載されています。 山下:全ページ? −:いやぁ〜、ソレはちょっと難しいので。 内藤:『T&Eマガジン』も全ページ? −:今載せるとヤバイことが多いじゃないですか。今こんなの書いたら怒られるとか。 内藤:峠で事故った話とか? 某社長を乗っけて、おもいっきり横スライドして「これは美しいハードウェア横スクロールだ」とか言って(笑)。 −:AUTO SHOWですね。『ハイドライド』関係の記事だけです、掲載しているのは。一応各雑誌社さんをまわって、編集部で借りることが出来た雑誌は掲載しています。 内藤:なんで僕のところに来ないの、全部持ってるのに(笑)。 −:とりあえず雑誌社さんを通して……と思いまして(笑)。あと、当時の編集部の担当さんとかのコメントを掲載させていただこうと思ってるんですが……中々揃わなくて。 内藤:編集者といえば、『ポプコム』の小林さんでしょう。今はどこに行かれたのかわからないですが。いい店があるんで飲みに行きましょう、とかいって夜通し連れ回された挙句、「おやすみなさい」って連れて行かれた所が編集部(笑)。タコ部屋で寝てたらその人いなくなってて。ちょうど『 山下:ムチャクチャですね(笑)。 内藤:「やるな小林さん」とか言って。 山下:『ログイン』だと新井さんとか? あと『Oh!X』やってた前田さんは、今『ザ・プレ』の編集長ですね。 内藤:そうなんですか? −:前田編集長にはコメントをいただく予定になっていたのですが、今
−:当時、はじめて『ハイドライド』をご覧になって、攻略されて……みたいな話を山下さんにお聞きしたいんですが。 山下:『ハイドライド』はねぇ……さすがに記憶がこの頃になるとほとんど残ってないんですが(笑)。 −:ここに『チャレンジ!!AVG』があるんですが……。 山下:よく考えるとこの見開きで、ほとんど『ハイドライド』ってまとまっちゃうんですよね。それから考えると、いかに今のゲームは大きくなったか、ですよね。(マップ写真を見ながら)この写真なんて曲がってて凄まじいなぁ。 −:この当時、マップ写真とか撮るの大変だったんじゃないですか? 山下:これは『ベーマガ』の発明だったと思うんですけど、『ゼビウス』の時に初めて、画面を紙焼きで撮って、繋ぎ合わせるっていう載せ方をして。以降、みなさん真似されていったと思うんですけど。当時はまだキャプチャーなんて手段はなかったんで、全部写真で撮って。ただ撮る時もカメラがピッタリ水平になってないといけなくて。これなんかもそうなんですけど、写真が傾いちゃって、繋げるときにどうしても上手くいかなくなって。繋げるのが専門職みたいになってて、いかに繋ぎ目を見せなくするか、なんていうのがあって。『ハイドライド』は(マップ画面数が)5×5で、『ハイドライドII』でも8×8くらいだったと思うんですけど、まだこのくらいはかわいいんですよ。何だったっけなぁ、『 内藤:出た! 山下:あとPCエンジンの『ダンジョンエクスプローラー』とかで、もの凄い広大なマップがあって、バイトのコが泣きそうになりながら一生懸命繋いで、「スゴいですよ」って見せてもらったら確かに今までにないくらいの力作だったんですよ。でも実際に雑誌になったらレイアウトの関係で一画面分くらいの大きさになっちゃって(笑)。そのコは泣いてましたケドね。そういうこともありましたね。 −:私もマニュアルに掲載するマップを作りましたが、今の技術でも結構大変だったんで、当時はその何百倍も大変だったんだろうなぁ、と。 山下:あとこの頃の問題点は、写真がちゃんと撮れているかどうかが、翌日の現像があがってくるまで分からないんですよ。それが一番ツラくて、撮り直しとか。 内藤:あと、手書きの資料をよく直しましたよね。 |
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−:キャラの名前の由来とかあるんですか? 内藤:なんとなく……二文字がいいな、っていうのから考えて。男のコと女のコで、強そうなのとカワイらしいのがイイな、っていうのがあって、デッチあげ。英語に直した時は三文字がいいな、っていうのがあったので意味なくANNなんですよ。 山下:ほぉ〜。 内藤:ネーミングには苦しんだ覚えがあります。あとは『ハイドライド』っていうタイトルが最後まで決まらなくって。 −:『ハイドライド』の由来っていうのは? 内藤:名前が全然決まらなくって、困った困った、って。それで星座でイイ名前ないかなと星座表見てたら、“ハイドラ”っていうのがあって。“ハイドラ”じゃ何かカッコ悪いな、と思って見てたら近くに“何とかライド”っていう星座があって、じゃあ『ハイドライド』ってくっつけちゃえって。で、デザイナーがこのロゴ作ってきて、「イイじゃんイイじゃん、カッコいいよ」って。すべてノリだけで作りましたね(笑)。
山下:昔はね、このボリュームのゲームでもみんな楽しみましたもんね。遊ぼうという意欲があれば、ゲームはみんな楽しくなると思うんですけどね。今はゲームが山ほど溢れてて、それに馴れすぎちゃってて、みんな素直な気持ちでゲームを遊べなくなってるのかなって気がします。あの当時、『ハイドライド』は斬新でおもしろかったから、なおさらみんながのめり込んだわけですけど。 内藤:でも今やるとクソゲーですよ。当時はいいゲームだったかもしれないけど。 山下:いや、ここからゲームの進化の樹系図におけるひとつの枝が伸びていったと考えると、その元となる『ハイドライド』は、それはもう称えられていいものだと思いますよ。以降にパソコンに登場した、すべてのアクションRPGの元じゃないかなって思うんですけど。今遊んでみると、何というか、味わいがありますよね。たとえば経験値を稼ぐとか、細かいテクニックがあるとか、防御と攻撃を切り替えてのアクション性があるとか、そういった要素のひとつひとつが。 内藤:あと半キャラずらし。当たり判定上半分だけにしてたら、こんな技が出来ちゃった。イイや、残しとけ、って。だからあれは出来ちゃった技なんですけどね。 山下:そうそう、半キャラずらしもそうですよね。だから、Windows版を買ってはじめてプレイする人もいると思うんですけど、ぜひテレビゲームの歴史というものを味わいながらプレイしてほしいですね。 内藤:『ハイドライド』よりも前っていうと……『ドラゴンスレイヤー』と『カレイジアス・ペルセウス』しかなかったんでしたっけ。 山下:『カレイジアス・ペルセウス』ってこれより前でしたっけ? 内藤:一ヵ月前ですね。あの時は「うわ〜向こうの方が先に出る」ってビックリしたんですけど。 山下:コスモスコンピュータでしたっけ? 内藤:あれが……もう少しグラフィックがキレイだったら、向こうの方がメジャーになってたかも知れない。 山下:う〜ん、視覚的に明らかに、『ハイドライド』の緑と迷宮の紫っぽい色はキレイでしたよね。でもそれだけじゃないと思いますよ、やっぱりゲームとして遊ばせる部分って。当時『ハイドライド』の方がのめり込みましたもの。 内藤:結果としてこっちが200万本ですよね……200でしたっけ?ファミコンが100万、パソコンが100万で累計200万。 山下:すごいですね。印税契約しとけば良かったですね(笑)。 内藤:社員でしたから(笑)。でもこの当時の200万って今の400万くらいのスゴさはあるんじゃないですか。 −:ゲーム人口が全然違いますから。 内藤:あともう一つ、今では達成できない記録がありまして。一年間、ヒットチャート入りしてたんですよ。 山下:ほぉ〜。 −:『ハイドライドII』が出て、それにつられて人気が再燃したりして二年間位は入ったり消えたりで残ってました。 内藤:一年間以上、ランキングに居続けたっていうのは破られないんじゃないですかね。他の売り上げ本数とかの記録は塗り変えられますけど、これだけタイトル数が出ている今の状況ではこの数字はちょっと無理じゃないですか。これは自分でもスゴイと思います。 |
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山下:さっきのがそうだったんですが(笑)。歴史を味わいながらプレイしてみてください。 内藤:怒らないでプレイしてください(笑)。今だと……攻略本読まないとクリアできる人いないんじゃないですか、何も知らない人は。 山下:でもみんな最近は、やさしいゲームに馴れ過ぎてると思いますよ。ですから、自分で見つけたっていう喜びがないですよね。多少歯応えのあるゲームをプレイして、悩んだ末に解けた時の快感を知って欲しいっていうか……ぜひ体験してほしいですね。 内藤:あの埋もれるか、解けるかというギリギリのところですよね。 山下:そのギリギリのところで解けた時が嬉しいんですよ。 内藤:ですので、投げ出さずにやってほしいな、と。 山下:でもヒントブック載るんですよね? −:全解答集を載せます。 内藤:最初は見ないでやって欲しいですけどね。レディアーマーばっかり三回倒すんでしたっけ。あと火の玉5発当たったら出るとか。 −:あれが一番難しいと思いますけど。 内藤:あとここ(ローパーの迷宮)の鍵?でしたっけ、取りに行くのは運との戦いですよね。ローパーにすぐ殺されちゃうっていう。PC-8801版は確か高速セーブモードがあるんで、こまめにセーブして。でも死ぬ直前でセーブしてしまって「しまった!戻れない!」とか(笑)。それで最初からやり直す、とか。ま、そんなとこですかね。 山下:最後に、これは書いていただかなくてもいいんですが、私三年前に弟を亡くしてまして、その弟が内藤さんの『ハイドライド』がすごく好きだったんですよ。いつも一緒にプレイしてて。ですから、個人的にはこの復刻がすごく嬉しくて。期待してます。 −:頑張っていいものに仕上げたいと思います。それでは、本日はお忙しい中ありがとうございました。 (1999年3月19日幕張にて収録) |